ビールの製造に欠かせない原料といえば麦とホップですが、ビールで麦というと一般的には大麦の種を発芽させた「大麦麦芽」が使われます。それに対し、小麦麦芽も使用したドイツのビアスタイルが「ヴァイツェン」です。ヴァイツェン(weizen)とはドイツ語で小麦のことを言います。小麦を使ったビールを日本では「白ビール」とも言いますが、英語やドイツ語では「小麦」と「白」は同じ由来を持つ単語です。英語では wheat(小麦)と white(白)、ドイツ語では weizen(小麦)と weiß(白)となり、ウィートビール、ホワイトビール、ヴァイツェン、ヴァイスビアはいずれも小麦を使ったビールのことです。無濾過で酵母が生きたままのヴァイツェンを特に「ヘーフェヴァイツェン」と言うこともあります。
ヴァイツェンを含む小麦のビールは軽やかで飲みやすい味わいのものが多く、度数も5%程度で標準的です。色は薄い黄色で、少し濁りがかっていることも多いです。ヴァイツェン酵母に由来する、バナナに似たような香りが特徴的です。癖が少ない味わいなのでフルーツビールのベースに使われることも多く、レモンヴァイツェンや桃ヴァイツェン、実際にバナナの果実を使ったバナナヴァイツェンなどもあります。クラフトビールの中では定番のスタイルなので、多くのブルワリーでヴァイツェンやベルジャンホワイトを楽しめます。
337 Aleでこれまで取り扱ったヴァイツェンの一例
▲胎内高原ビール 新潟県胎内市
商品名:雲のヴァイツェン
アルコール度数:5%
▲LET IT BEER 鹿児島県鹿屋市
商品名:ショートケーキヴァイツェン
アルコール度数:5.5%